5月13日(日)

キャスト・・・
ジョー・ブラッドレー・・・吉田栄作さん
アン王女(アーニャ・スミス)・・・秋元才加さん(AKB48)
アーヴィング・ラトヴィッチ・・・小倉久寛さん
声の出演・・・川下大洋さん
2010年に初演された舞台が、第36回菊田一夫演劇賞を受賞。
その舞台の待望の再演である。
アン王女役はWキャストで、12時半開演の部では秋元さんが演じられた。
秋元さんがアン王女役を演じるとあって、ファンと思われる男性のお客様の姿を見かけた。
男性客ばかりでなく、若い男女から年配のお客様まで年齢層が幅広かった。
キャストを3人だけにし、ジョーの目線で物語が進行していくかたちになっていた。
「赤狩り」と呼ばれる共産主義者排斥運動によって、ワシントンの調査委員会より密告を強要されるジョー。
ジョーはハリウッドで映画のシナリオライターをしていたが、密告を拒否したために追放され、ローマで新聞記者をしている。
相棒で報道カメラマンのアーヴィングも、ジョーと同じハリウッドでスチールカメラマンを務めていたが、共産主義のコミュニティに属し集会にも出たことのあったために、追放されローマにやってきた過去があった
。
ジョーはアーヴィングが共産主義者のメンバーであったことを、調査委員会で名簿を見せられたときに名前を見つけるが、密告を拒否した。
「赤狩り」によってハリウッドを追われた過去を持つジョー。
そのジョーがひょんなことから、某国の王女アンを助けたことから物語が始まる。
第1幕はジョーが住むアパートの一室のみで展開していく。
ジョー、アン、アーヴィングは、舞台袖ではなく客席の4番扉から出入りをするという演出。
幕開きのジョーとタクシーの運転手との会話。
運転手の声はイタリア語ということは、映画のワンシーンからとったものだろうか。
鎮静剤の効用により、酔っ払った状態のアンを寝かす場面はカウチソファーに寝かせていた。
映画では確かジョーのベッドに寝かしていたように記憶していたのだが・・・
。
ジョーが夢にうなされる場面で、過去に「赤狩り」により調査委員会により、尋問を受ける様子が、川下さんの声と栄作さんの声で表現されていた。
ジョーはどことなく陰のある人物に思えた。
アン王女の過密スケジュールは、アン自身のセリフと川下さんの声によるラジオ番組「アメリカンアワー」のニュースで表現されていた。
新聞記者という職業に就きながらも遅刻が多いのは、目覚まし時計の扱いが悪いだけではなく新聞記者という仕事に心から馴染んでいないからかも。
アン王女の記者会見のために必要な新聞社の社員証を落としていたのにも気づかず、アーヴィングが拾って届けてくれたことからもわかる。
アンは美容院で髪を短くした姿で再登場。
髪をカットしたマリオは、以外なかたちで登場することに。
アーヴィング役の小倉さんは、前髪はパーマをかけていた。
第2幕ではローマ市内のカフェなどを、後方のスクリーンで表現。
カフェの場面でジョーはアンに、かつてハリウッドで映画のシナリオライターの仕事をしていたと語る。
そして真実の口~スクーターの場面へ。
祈りの壁の場面でアーヴィングからジョーの過去を聞かされたアンは、壁にハリウッドに戻れるようにと願い事を書いた・・・。
テヴェレ川のダンスパーティーの場面で、アンはマリオをかたどった人形と踊っていた。
アーヴィングも女性をかたどった人形とのダンスを披露
。
ダンスパーティーの乱闘騒ぎで川に飛び込んだジョーとアンは、ジョーの住むアパートへ。
濡れたジョーの上着をハンガーかけようとして、ジョーが新聞記者と知ってしまうアン。
結局ジョーは、アンとの時間を記事にしなかった。
その理由を「赤狩り」の調査委員会に、アーヴィングがコミュニティに加わっていたことを話さなかったことと重なるところがよかった
。
ラストのアン王女の緊急記者会見の場面で、川下さんがいろんな新聞社の記者の声を演じていたのもよかった
。
映画版ではローマ市内の観光スポットが随所に登場するラブロマンスとして描かれていたが、このストレートプレイはキャストを3人に絞ったことで、ジョーとアンの心情が見事に表現されていた。
秋元さんは映画版のアン王女役であるオードリー・ヘップバーンに似ていたなぁ。
王女としての気品や所作を出すには、相当の稽古を積まれたのだろう。
気になったのがセリフがやや早口ぎみだったこと。
しかし栄作さんや小倉さんを相手に、体当たりで演じておられた姿には好感が持てた
。
再々演を期待したい
。
※公演時間表。









